叔父訪問の66日目

0時から3時間しか寝ていない。目が覚めてしまった。
胃が痛い。しかもかなり痛くて、痛みが気になって寝付けない。
怖くなり、とりあえず太田胃散を飲むがお腹が空くばかりで痛みは消えない。思い立って普通の鎮痛剤イブクイックを飲んだら明け方頃にはどうにか耐えられる程度になった。

母は12時間以上は眠っている様子だったが7:30頃覗くと目が開いていた。オムツ替えをして、自力で身を起こせるか訊くと起こせないと言う。またか…
お腹も空いてるような〜とは言うが自力で起きてキッチンで食べて欲しいから、しばらく様子見。
左手の親指の付け根が痛いから、手をついて立ったりが出来ないと言う。
見た目はなんともなっていないので、仮病かどうかはよくわからないが立ち上がろうとしてベッドに手をつくと痛そうな顔をするから痛いのは本当かもしれない。

9時になっても起きられないというからショートステイ先に電話して、母の朝の様子に詳しい人に質問した。

ショート先ではご飯などの声掛けをするとするっと起きてくると言う。
「外だと緊張があって起きられるのかもしれませんね、家だと少し甘えがあるのかも。でも出来る限り起きるようにしてもらってベッドで食べないようにしないと寝たきりになりやすいから頑張って。難しいならケアマネさんと相談してください」と言われる。

このままだと、明日以降のデイケアも起きて貰えなそう、私の力では送り出しは無理、と思い今度はヘルパーステーションに電話する。
次のお願いする内容を尋ねると特に決まってない様子だったから、デイケア送り出しの話はケアマネさんから行ってないみたいだった。

母の様子を尋ねると、「痛い〜、苦しい〜、お医者さんを呼んでー」と言ってくる。「今日は祝日だからお医者さん来てもらえないの、ごめんね。なんとか頑張るしかないんだ…」と言うと、ちょっと怒った様子で「じゃ、死ねって言うの?」と言ってくる。なんだ、怒れる余裕があるくらいじゃないか。甘えか。「何、救急車呼ぶほど辛いの?」と訊くと、「救急車呼んでー」と言ってくる。

10日前と同じじゃないか。痛みくらいでなんとかしてもらえるわけはない。母の期待するような快癒はあり得ない。この間と同じ徒労を二人して味あわされるだけだ。しかも、簡単に救急車をオーダーしてくる。これは、甘えだなと思ったので適当な事を言ってのらくら躱した。

祝日だけどケアマネさんに事情を報告、ヘルパーさんに送り出し依頼を取り次いでもらえるようメール。
トリアージをあげて欲しかったから、私の寝付けなくなる胃痛と緊急外来にかかる機会が得られない不安も伝える。
すぐ手配をしてもらえて、明日明後日はデイケア送り出しをヘルパーさんに頼める事になった。
追って、母が甘えの様子がみられて私からの説得は何もききはしないこと、簡単に緊急機関に罹りたがる件も伝えた。

11:00に叔父夫妻が訪問。すぐにベッドの母に通すと、母は緊張した面持ちでほぼ声を出さずにうなづきだけで応対した。やっと一言絞り出したセリフは「もう、向こうへ行ってもいいわよ」慇懃無礼な母なりの追い払い方だ。

ダイニングに来て、お茶を淹れたりして少し話している頃に予約していた鰻の出前が来る。一人二千円の奮発をしたが、叔父奥さんが私を制止してさっさと払ってしまった。
母がどうにかトイレのために起き上がってきたのを、奥さんが介助してくれる。奥さんは祖母をお世話してくれてるから慣れている。ズボンの腰の辺りを掴んで支えるとことか。

トイレの帰りにそのままキッチンに連れてきてもらい、鰻をみんなで食べる。母は半分も食べられなかった。歩くのもかなり震えていたし、どうやら今日の具合が悪いのは本当ぽい。(叔父達が来て具合が悪くなった可能性もあるが…)

朝、痛みを訴えていた手首に、奥さんが湿布の鎮痛剤を貼ってくれた。(でもすぐに剥がしてしまう…)

話したり、片付けの際に出てきた昔のアルバムを見せたりした。
雑談の時に祖母の介護の話に触れたからどんな認知症だったかを訊いてみたが、やっぱり気性が激しいものだった。

庭仕事を気分転換になるならと植木鋏を渡したら、投げられて来たとか。どうやら血の気は母系統由来もあるらしかった。自分にもカッとなる節はあるから薄々想像はついてたが…
祖母が亡くなったのは84歳、でもお義姉さんは87歳だからね。という奥さんの言葉が痛かった。

私が早朝に自身の体調不良を伝えるメールなんかをしてたもんだから、気を使わせてしまい早々に13:30に夫妻は帰っていった。

帰っていったあと母に話しかけたら、普通の声の大きさで会話が出来たので夫妻が来た時には猫を被っていた事がわかった。あんなに殆どうなづきだけでしか返事しなかったのに。

でも具合が悪いのは本当みたいで、午後の魔の時間は全く起きてこなかったので時々尿取りパッドを交換しに行く程度だった。
朝の熱は36.8℃だったが、午後になり37.5℃になったので氷枕に替えて冷えピタを貼った。
全くお腹を空かせず、水分も取りたがらない。
水分を全く摂らないのもまずいので、食べてはいないが食後の薬を飲む時に大目に水を飲んでもらう。
18:30になってしまったのでそのまま寝かせた。

こんなんで、明日は朝食を取らせたり、ましてや歩かせて階段を1階分登らせたりなんてヘルパーさんでも出来るんだろうか…
具合が悪くて寝付いて大人しくなってるならまだいいが、この人のありえるのは肝心なデイケアに行く時には動けず、幾らでも寝ていて欲しい午後の魔の時間には動きまくって凶暴になる事だ。

とりあえず他人が関わることで動く気にさせられたらいいんだけど。
明日が怖い。

私の胃の痛みは叔父夫妻がいる時にはなんとか気が紛れてわかりにくく、お昼も取れたが帰っていった後は再び痛くなり始めた。しかし鎮痛薬の追加で少しましになったので、夜間休日外来に行くのはやめ様子見。ストレスから来てるなんて言ったら単に鎮痛薬出されて終わりになりそうだから。6日までの辛抱と思って耐える。

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