在宅ワークの新規開拓が困難な時代

今、在宅で請けているデザインワークの受注量がなんとなく細っている感じがして不安なので、久しぶりに取引相手の新規開拓をすることにした。

数年前と違って、indeedや求人ボックスという就業に特化した検索エンジンがあるものだから、在宅(orリモート)で検索しやすくなっているし、募集があるわあるわ。

元々、政府が在宅事業(テレワーク)推進していたことに加え、新型コロナ時代到来のせいで大量の募集がある。

在宅業務なんて理解がなかった数年前は、募集業者がいても胡散臭かったり足元を見ているのが大半で、マトモな取引相手の獲得も困難を極めていた。

昔使っていたビジネスマッチングのサイトを覗いてみた。
興味があるような募集記事があったので応募してみたが、昔と変わらずレスポンスがなしのつぶて。
こういうサイトを利用する募集業者はたいてい返信も疎かで、ネットの向こうで相手してるのは人間とも思っていないフシすらあるものが多い。
長期取引も見据えて、とは書いてあっても必要なその場かぎりで安く使い棄ててやろう、という感じ。永く関係が続いたためしはない。

ランサーズのようなコンペ式の、タダでデザイン案を引き出してやろうというところなんて、昔から変わらずもってのほか。
ランサーズは昔に覗いてあまりの挑戦者数に無謀だと悟ったので、同じコンペ式でも人数が少ないJOB-HUBという、パソナが運営しているサイトで腕試し・練習がてら挑戦してみたことはあったが、相手するだけ無駄という経験しか得られなかったので退会したことはある。

さて、求人サイトから応募した企業は…ほぼすぐ、返信が来る。
そして昔と違って、昔以上に、ある過程を必要としてくることに気づいた。
それは、課題テスト。

昔はタダで課題やらせるだけさせて(しかもテストじゃなくて実際の案件物をやらせてくる場合も)、という所はブラックしかなかったから回避してきたが、
今は課題、しかも結構膨大な量がある。
そのかわり、明らかにテストでしか使用できないとわかる内容。
ネットを介してしかやりとりしないんだから、これ位しないとその人の人となりや能力がわからないんだから、確かに必要なんだろう。

面白いなと思ったのは、顧客に対するメールを書かせるテスト。
事故に遭い怪我をした顧客を気遣い、対応するメールと、その客が参加する予定だったワークショップの担当係へ説明、指示するメール書き。
違う企業が文面も同じようなテストを送ってきたので、在宅事業を指南するコンサルの間でこういうサンプルテキストが配信されているのだろう。
だいたい全体で30分くらいかかるボリュームの内容だが、内容を理解するの何分、メールを書くのに何分かけたか?というのもチェックされる項目。

まあ複数の企業がこのテストをコピペのままくれるおかげで、一回目はマトモにとりあって時間を消費したが二回目からはコピペと改変で済むようになった。

たくさん申し込んで、やりとりして…

だんだん経験も積み重なり、こっちに興味をもってくれる(先に進める可能性がある)企業の傾向がわかってくる。
私の提示したポートフォリオに少なくとも4回以上のアクセスが来て、早く返答をくれるところ。そしてほぼテストが無い。

テストがあるところは他とも競合があり待たされ、吟味されるが、最初ポートフォリオに何度もアクセスがあり興味を持ってくれているのがわかったとしても、たいてい駄目になる。
「しばらくお待ち下さい」や「一週間お待ち下さい」という連絡メールが来たらもう即、次の企業への申し込みをする。

indeedは応募すると、その企業の競合者の数がわかるようになっている記事もあるが、すごいものは150人くらい応募になっている。
「そのタイミングだけで」なので、一定期間を過ぎたらもっともっと応募が殺到するんだろう。
とにかく、求職者が多い。コロナで失職して必死になっている人も当然、いるんだろう。

ライバルが多いということは、これまでの経験(実績や体験)を武器に、なお一層鋭利に食い込んでいかないといけない。
お断りされてもめげない強い心。

そしてライバルが在宅事業に慣れる前に私もステップアップをしないといけない。
今までと同じにのほほんと、自分が可能なだけのわずかな仕事を得、狭いコミュニティー内のみでわずかな古い情報にだけ接していたら、いつか困る日が来るのではないかという危惧。

マトモな企業も募集をするようになったが、胡散臭いのも相変わらず潜んでいるので嗅ぎ分けないと。

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