一休みの11日目

母にショートステイに行ってもらってからやっと初めて、中途覚醒せずに連続して7時間くらい眠れた。

午前は父のホームに行った。
用件は、30万円以上を持ち込んでいるのであらかた回収することと、腕時計を欲しがっているらしいので提案することと、衣類の届け。

ホームは駅から片道徒歩20分くらいあったので重い衣類を運んだ事を後悔した。ケチらないで配送しとけば良かった。

まだこういった施設への訪問が不慣れなので後から気づく事が多いことといったら、駅から距離があるホームが殆どなのと、あとは入口の仕様か。
まずインターホンがあって自動ドアを開けてもらってから入るが、入った途端に、一見玄関と見えないようなフラットな部分が靴を脱ぎスリッパに替えて上がるような玄関になっている。
私はここを気付かないまま土足で入りかけてしまってから注意されたことが2施設ある。

受付で入館者受付と首から下げるプレートを受け取る(両方とも必要ない施設もある)
予め今日の訪問は、4日前に問い合わせてから来たのだけれど、父はこれから皮膚科の予約をしているとのことで面会時間は10分しか残されていなかった。

急ぎ父に会い、お金を受け取り母の現在の様子を軽く説明、腕時計の画像を見せて購入していいか確認、衣類を介護士さんに受け渡した。
三ヶ月ぶりに会う父はまたさらに小さく、弱々しくなっていた。
自分が病院予約を希望したことも忘れ、娘が会いに来たのに病院に行かせるなんて!や、寒い寒いと常に不満を喚いていた。
でも相当声量がなくなったので周囲は聞き流せそうなレベル。
だから本入所OKになり、入所当時喚くせいで離れ部屋にさせられそうだったがそれも無くなったのか…

相談員の方には初対面なのでご挨拶し、ホームを出た。

その後はその足で義実家に行き、お昼ご飯をもらって20分くらい仮眠させてもらった。ホームの往復と義実家に来るのでかなり歩いて疲労した。
起きてからは雑談。
こちらのお母さんはうちの親より15歳若いが、歳相応というかやっぱり緩やかに会話がスムーズに出来なくなる部分がある。
今は元気で、同居する独身息子(義兄)の身の回りの世話もまだ出来るし、こうして訪ねてきた私の面倒まで見てくれる。
でも高齢者と言われる年齢になり、少し病気も出始めているので気にかける必要がある。
(息子達は母親を利用するだけして、基本鬱陶しがり、そういう面では気が回らない)

うちの苦労話をしてから訊けば、立ち入った事も訊きやすい。万一の事態の時お義母さんはどうしたいのか訊いた。

持ちマンションなので出来ればずっと住んでいきたいが、どうにもならないとわかったら入所するしかない覚悟はありそうだ。
終活は嫌なので考えたくない。(うちと同じだ)
息子には悪いけど、その時になったら面倒をかけるつもりということを聞き出した。

老いを考えたくない親。
うちと同じだ。万一の時には子が大変になる。
少しこちらの家の事も考えておかないといけない。

ずーっと喋ってたらあっと言う間に夜になったのでお義兄さんと待ち合わせて3人で食事。
その後少しお茶して、お義母さんの買い物に付き合って帰りの電車で解散。
お義兄さんと二人のときに少し話せたし、連絡先をもらったのでお義兄さんにも今後の子供立場での準備などをメールで伝えておこうと思った。

お義兄さんはほぼ家の事に関心が無いし、体も弱いので自分の事でいっぱい。それでも一応訊いてみたら親に寄り添うつもりではいるみたいだが現在のお義母さんの通院も体調も知らなかった。
お義母さんがこぼしていたが普段の会話も素っ気なく、雑談もほぼ無いらしいのでこのままでいざとなったら危険と感じた。

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