衝突の23日目

夜中2時に介護ベッド用リモコンやらを触られガチャガチャ音を出されて目が覚めてしまった。
母も中途覚醒してしまい、寝付けないで暇を持て余しているらしい。
5時過ぎまで寝られなかった…けど、そこから2時間半、意地で寝れた。音を出されるものはダメたと学習したので夜間はベッド周囲に硬いものを置かないつもり。

当の本人は3時位から寝息を立てていた。朝もゆったり8時15分まで寝ている。まあおかげでこちらは7時半には起きて朝食をしっかり用意できた。

目覚めた後は朝食も食べられないくらい具合が悪い、と訴えたのに朝食を見ると目の色が変わっていつものように旺盛に完食。

毎日そうだけど朝食後の9時〜11時までは一日の中で相当おとなしいものである。うとうとしてるっぽい。
その間に洗濯を済ませる。今日は夜用パッド装着が成功したので寝具洗濯なし。

10時過ぎに空腹を訴えてぐずりはじめたけど、朝食後にあげなかった分のバナナをあげて事なきを得る。

13時にシルバー人材センターの大工さんがドアノブ測り&見積りに来てくれた。昨日の今日、早い!

来客があると母は緊張して、その間だけは寝室から一歩も出ず大人しい。
今日は午後の時間に余裕が持てたのでホットケーキを作ってみた。利尿作用のあるコーヒーも、いつもは出さないけど特別に淹れた。オヤツがあるよとこちらから呼んで起こすのは初めてかも。オヤツタイムは満足に終わった。

16時にケアマネさんと、これまでお世話になっているヘルパーさんとマネージャーさん二人が来て、頼みたい事を依頼。
来週の金曜からまず入浴介助、デイに行けるようになったら月曜日に行けるように、そしてその時の送り出しをヘルパーさんに頼むことになった。
まずは来週月曜、母と見学に行けないかなと。最悪私一人で見学。(その間、母は一人ですかと訊いたらケアマネさんが見ててくれるだとか…)

今回来訪予定だった24時間体制(通報システム)の人との打ち合わせは来週延期になった。
…もしかして、私がまたへたばったら意味ないと思って様子見られてるかも。

母の生活動作を確認したいヘルパーさんが、ベッドに寝ている母に挨拶、起きてもらおうとしたが母は強張った表情で口頭では丁寧に拒絶。
本当はトイレに立ちたいだろうに、来客で動くに動けずにいるらしい。表情を見ると唇を隠した顔でいるからストレスに耐えているっぽい。

来客が帰った後の母は夕食までの時間に向けて、いつも以上に食料探しが酷かった。もう、「夕食まで後一時間だからもう少し待ってね」の言葉が効かない。(後でわかったが日中だけれども失禁していた。来客でトイレ我慢しすぎた?)

15分おきに飲み物飲もうと土瓶を取り出すから土瓶はこの前から隠していたのだが今日はやけに土瓶の存在を覚えていて、「土瓶どこいっちゃったんだろう。私に使わせたくないから隠したとか?」とか言ってくる。鋭い。

今まで手出しはしてこなかった冷凍の魚をマグカップに入れてお湯を注ごうとしたり、何が出来るわけでもないのに冷凍肉を取り出した。それには調理が必要なことを説明したらしぶしぶ戻したが、イライラを募らせて「私のことなんか死ねばいいと思ってるんでしょう!」と言いながら母は「もう何だっていい!」と、ヤカンでお湯を沸かし、ふりかけとだしの素1パックをマグカップに入れてお湯を注いで飲み始めた。

私は携帯をいじりながらチラッと見て淡々と「それで満足するならいいよ。いくらでもどうぞ」と言ったら意地になったようで、カップに入った不味いはずのスープを飲み始めた。
「本当に面白くない。つまんない人生。神様やお母さん(祖母)は何も出来ないお前なんか死んじゃえと言ってくる」と言い、溜息をついて母はトイレに行った。

この隙に冷蔵庫の鍵を外し、食材を取り出して夕食の準備を始めた。
戻ってきた母は皿を取り出して夕食の手伝いをしながら、テーブルに運ぶフリをしつつ料理を食べようと画策してきた。
でも盛り付けを目の前の棚でしているので、皿だけ受け取り「ありがとう」とあくまでお手伝いをさせるに留めさせた。

大人しく6品のおかず、ご飯味噌汁の夕食を食べ終えてから即、もっともっと食べるものを欲しがった。食べ終えてすぐなのにここまで執着されたのは初めてかも。
あまりにも欲しがるので私もイライラし、「おかずこんなに作って、頑張り続けたけど疲れちゃったよ…まだまだこれでも全然食べさせてもらってないって言いたいの?」と極力穏やかに、でも無表情に顔を見て言った。目は見開いてたかもしれない(苦笑)
そしたら母は「そうではないけど…」と言いかけ、無言になって寝室に戻っていった。

気が付いたことがある。
日中、掃除機をかけている間は母は大人しくなってベッドに横になっていた。
夕食後の皿洗い、台所の片付けを私がしている間も、居心地悪そうにして食料探しはしない。どうやら、家事を人にさせておいて自分は食料探しすることには抵抗があるようだ。口癖のようによく、「私が出来ない家事をありがとうございます」って言うからな。

でも食料探しさせないようにと家事をずっとしつづけるわけにもいかないし、どうしたものか…

夜は昨日までに学習したこと。廊下の電球を抜く、ベッドの近くに硬いものを置いてカタカタ音をさせない状態にして、7回吸収可能の夜用のパンツをはかせ、真っ暗にしおやすみーと横たわるのを確認してから買い物に出かけた。

真っ暗になれば母は私を探しようもないと思っていたのに、帰ってくるとなんと離れた玄関の電灯が点いていた。トイレから母が出てきた。
「誰もいなくて不安で不安で」
キッチンの電灯も消えてはいるが常夜灯だけにしていたはずなのに真っ暗なので消された痕跡。

化粧落としと歯磨きが必要だからすぐには寝られない、と何度も説明するが中々ベッドに付いてくれない。
私にどこかへ行かれると思ってソワソワしている。

夜も私、買い出しにも出かけられないのかぁ…どうしたもんか。
21時前から私は布団に横になって寝るフリをしていたが、母は二回くらい体を起こしてこちらの様子を伺ってきていた。「あなたと私の必要な睡眠時間は違うんです。18時に寝たら私は2時に起きちゃうのよ」「私にも一人で読書する時間を下さい」と言っても口では「そうね」と言いつつ効かないんだものな。

これは子供時代から、両親どちらからも私の生活、時間を過剰支配していたせいもあり、親である自分が子供の生活サイクルを決めるのは当然と思っている部分が元々あるから厄介。

夜は私も0時前に寝付けた。オネショされない、音を出されないという安心感が大きいかも。

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