初めてのデイの35日目
今日はデイサービスに初めて行く日なのである…が、よりにもよって朝の4時に、母がガチャガチャ枕元をいじる音で目を覚まされてしまった。
最近音を出されていなかったので油断して枕元にうがい受けを置いてしまっていた…
様子を伺っていると、母は寝付かず起きて何やかんや枕元をいじっている。その内に起き出してトイレに行ってしまった。
まずい。夜用パンツを穿いたまま起きだされたことはこれまでになかった。あんな尿で重いのぶら下げて、よくトイレ行く気になったなとも思うけど、下手すりゃその辺に脱ぎ捨てて2度とは穿いてくれないかもしれない。
慌ててトイレに付いてくが、トイレを済ませた母はまたオムツを穿いて出てきた。すっきりしたパンツに替えようねと声を掛けて取り替える。
もうだいたいこの時点で6時くらい。
どうせ今日はデイケアに行ってもらうつもりで、一時間早く朝食にするつもりでいた。
そのまま朝食の準備をする。すごく早い朝食になってしまって昼までの繋ぎが保たないだろう…と、ボリュームをしっかりにしたのが悪かった。
食後横になってもらって30分経った頃だろうか、母に呼ばれる。気持ちが悪くて吐きそうだから吐いていい容れ物を頂戴と。嘔吐恐怖症の私、ドキドキしながら洗面器にトイペをぐるぐるっとぶち込み、サッと渡して部屋を出る。
しかし幸か不幸か吐かれなかった。しばらく休む。
8:20、そろそろヘルパーさんが迎えに来てしまうのでワザと横で音を立ててみたりして起床を誘うが、そういう時に限って目を覚ましてこない。
8:30、ヘルパーさん二人が来る(初回の送り出し介助なので二人)。玄関先で、今までどうやって声かけして外出を誘えたか質問されたので、病院に行くと言うとわりとすんなりですと答える。
ヘルパーさん達にドヤドヤと部屋に入ってもらうと、さすがの母も目が開いた。出掛け着を用意しておいたので、ヘルパーさん達は基本おだてて母に自分で着替えなどの用意をさせている。母は、自分で肌着のズボンや靴下が履けていた。出来るだけ自力でさせないと、着付けてもらう体制になっちゃってやらなくなり、出来なくなってしまうとのこと。そういや、気が急いた私はどんとんと着付けさせてしまっていた。よくないんだなー…
ヘルパーさんから「お医者さんに会うなら髪とかさなくちゃ」とヘアブラシを渡された母は珍しく自分でとかしだした。また髪の質がいいだの綺麗になっただの褒めちぎるヘルパーさん達。飴と鞭だな。
コートを着て、帽子をかぶって、やたらハンカチちり紙を気にする母にセットを揃えて渡して、ヘルパーさん達は送り出してくれた。
…やったあ!…8時間25分だけど、久しぶりに私ひとりのフリーダム時間が貰えたああ。
でもさっそくやった事といえば、母がいないからこそできる母の布団干し、ベッドメイク、介護ベッドで押さえつけ状態になっている父のタンス整理と全部屋を開け放して空気の入れ換え。
それが終わってから自分のシャワー、身支度。なんのかんのでその時点でもう11時半。お昼を食べながら安倍総理の改元発表についての会見を観る。
12時半に美容室へ行き、カットと髪染め。合わせて4,900円て…まあ安いけど。自分で染めをやるより高いよね…介護離職中の身には3週間にそれを一回ってきついな。
終わったのが15時くらいで、そこから買い物。
家に着いたら16時…なんかたいしてゆっくり出来ないままもう母の帰宅は目前、夕食支度の時間になっちゃった。デイに週2とか行ってもらえるようになったらいいんだけど。
17:25にエントランス前に送迎車が到着、初めてなので軽く今日の説明や、今後の連絡帳の取り扱い説明などを受ける。私が事前に作っておいた母のトリセツは助けになったようだ。(こういう顔してる時は不満の顔、など絵もメモに描いておいた)
母は休みもしたがそれなりにレクに参加できたようで、なかなか磨かない昼の歯磨きもできたようだ。それはありがたい。
帰りはヘルパーさんがいないので、頑張って私が階段降下介助。車椅子から降りてもらうのはうまくいけたのに、その後歩き出すときに母の足に車椅子当てちゃって痛い思いさせてしまった。
17:30どうにか家に無事ついたけど、母の記憶が完全リセットされてる。見覚えある家だけどー…からはじまり、なんだかよく分からなくて怖い怖い言っている。
パジャマに着替えさせて、お茶とお菓子をあげるがソワソワ。
どうせもう夕食時間なので用意して食べてもらうが、その後しきりと話が通じない事をワーッと話される。
お母さん(祖母)はいつ帰ってくるの?とそればかりを気にしている。自分は若返ったつもりでいるらしい。
祖母がとっくに亡くなってる事は伏せ、適度に辻褄合うように説明するが、ずっと「…そう…?そうかしら?」と不安そう。納得したい事だけしか納得したくない状態らしい。
記憶のごちゃごちゃがいつにも増して炸裂していて、デイケアでもらえた刺激の反動が激しい。良い事は良いんだろうけど悪い方向にも激しい。
なんと、今まで来なかったので油断してた父の部屋(食料庫)まで来られて電気まで点けられて興味ありげにジロジロ眺められてしまった。すぐ戸を閉め「こっちは用がないはずでしょ?何の御用?」と訊くと、「誰かがここで寝ていると思って…」と言う。
こちらがして欲しくない事をよりによってピンポイントにやり始めるんだよな。うまくいかないことに。
寝付くのも電気を消してもなかなか寝ず、何度でも15分おきでもトイレに起き出してそのままウロウロソワソワする。キッチンの電灯が点いてると良くないのでたとえ18時台でも消すしかないし、父の部屋も私が行ったら行ったで来られてしまいそうなことはわかった。
今日は抗精神薬飲んでても関係ない感じでウロウロソワソワがひどい。というか、デイケアの刺激で脳みそが攪拌されてわけわからなくなってるような…
より意固地になっている感じも強い。
デイケアに行ってもらえるということは私の休息も作れるけど、そういう反作用も付いてくる。
一気に認知症が悪化したと感じる日だった。
それに加えてまた、明け方にゴソゴソガタガタされないといいけど…最悪父の部屋に足踏み入れられないといいけど。
18時以降は寝かし付けても寝かし付けても起きてきて20:30。頭がクラクラする、訳がわからない、何かすると本当にしんどい、でも気になって気になってといいながら私の布団をめちゃめちゃに肌掛けを引っ張り出して畳みだしたり掛け布団をめちゃめちゃにただ押し潰したりわけのわからない行動をしている。
これ私が寝ていたら潰されるんかな?
一応部屋を豆球すら消して、加湿器の灯りだけにしてみた。目が悪いのに暗闇でもかなり見えるみたいだし結構細かいところに目ざとくて怖い。ほんとうまくいかないもんだ。
あまりにも起きてくるものだから、私が寝の準備をして21:00に母と同じ部屋に入った。布団に入ると仰天ふる母。「じゃあそこに寝ていた小さい子はどこ行っちゃったの?」「誰もいないよ」も言ったし「今日はもう来ないよ」も効かない。答えても答えても次の瞬間母は堂々巡りに入るのだ。
母の固定概念として、母の介護ベッドの横の敷布団には小さい男の子が寝ているらしい。これだけは設定がずっと変わらない。兄のことかな…娘がいたっていう記憶は出てきやしないから、本当に母にとって娘って存在はしてなかったんだろうな。無理もないけど。