母のマイナンバー住所変更、退去届提出ほか

母の用事をしに行く前に管理人室に立ち寄り、団地の退去届を提出した。
管理人さんには、度重なる粗大ゴミ出しの届けで何度も顔合わせしていて、うちの状況も話してきていたので「とうとう退去ですか」と言われる。
契約上、退去の2週間前提出というルールだが、ゆとりをもって20日前に出したので何の問題もなし。
届け書式には代理人という項目がしっかりあって、契約者との関係を示させる特別厳しい審査書類も必要なかったのでよくあることなんだろうな。
最近は役所の手続で代理人の身元を明らかにさせられる厳しい追求になりがちだったので、あまりのイージーさに拍子抜けするくらい。

契約変更の道程は遠い

今日したことではないがついでに。
親の契約書やらを整理していた時にかき集めておいた各種契約先の伝票。親がした契約がどういう契約で、どこに連絡して何を契約終了させないといけないのかがドタバタだった。親は認知症で訊いてもわからないだろうし。
東京ガスから連絡。通報装置のリースがあるから退去日の報告と装置取り外しの予約をとった。

家電がどうやらひかり電話とかいうもので、仕組みがよくわかっていない私はプロバイダからまず契約終了させたろうと連絡してみたが「NTTの回線契約状況がどうなってるかわからないのでそちらを先に確認して契約を終了してほしい」と言われる。ここには引越という説明をしていなかったため「契約終了は考え直してほしい」というニュアンスの事を言われるので引き伸ばし作戦なのかもしれない。今度はNTT東日本に電話すると、モデムなど2点のリースがあるので返却用封筒を送ると言われる。電話回線はネット回線のオプションとなっているという説明を受ける。(今どき家電使わないもんな…固定電話購入権に価値はなくなった。そういう時代になっていた) 電話・ネット回線の契約終了を月末に指定する。

契約先に電話かけても、回線が混雑しています、等で通話は基本待たされるし、親のした契約が古すぎて管轄が変わっていたりしてよそにたらい回されたりして、契約状況を明らかにするのも四苦八苦。後日作業の予約があったりして、なかなかすんなりその場では契約が終わらない。また、平日じゃないといけなかったり、受付時間があったり。いくつか連絡しただけで終わってしまった。契約を変更や終了させるにも長期戦だ。

委任状へ捺印させる

さて、話が戻って。団地の退去届を出した後はまっすぐ母の特養へ行く。
昼食後になるよう到着したが、母はベッドで寝ていた。相談員さんが声掛けをして起こしてくれて、親指に朱肉をつけて書類に拇印を押させるのを手伝ってもらう。
マイナンバーの登録事項変更願兼、委任状だ。

母は、ますます目が落ち窪んで、わずかに開いた口はガクガク震えていて、頬がこけて、言ったらなんだがミイラみたいになってきてしまった。
顔をみるのが数日あいただけで明らかに衰えていっているのがわかる。介護士さんが来て、母の状況を話してくれた。足のむくみ対応として、食事の後は寝ていること。トイレでの自立が難しくなってきていて、ほぼオムツになってきていること。母の世代にしては身長が高いので、女性介護士が介助するには咄嗟のよろけに対応ができないのであまり立つ機会がなくなってきていること。トイレ介助は男性だと抵抗感があるようなので、それでなかなか出来なくなったこと。寝たきりの予言を聞かされているようだった。

前にも少し言われていたが、ベッド脇に置くTVかラジカセ等の設置提案をされる。(これも寝たきりが長くなったからかな)
母がTVを観たいとか言ったらしいが、今まで同居してきてそんな素振りは一切なかったので「TV観たいですよね」とか何とか言わされたのかなと少し思う。
でも、なにも無い部屋でただ寝ているのもどうか?と思うので、ラジオは購入しようと思った。
目で物を追うのはしんどかったり、関心の無い番組内容なら無用になってしまうが、音楽だったら比較的楽に取り入れられそうかな?と。

眠そうにしていた母がだんだん目と口を開くようになってきて、何かいいたげにする。
「どしたの?」と訊くと、「ドアを開ける人いない?」とどうにか声を絞り出すように訊いてくる。「ドア??」「ドアを開けて誰かわからないと困るでしょう」と言う。
さっぱり意味がわからない。いよいよ会話が成立しなくなってきてしまった。
「うーん??居ないねえ?」と言ってみると、顔が少し渋いような感じになって、「困った。困ったわね」と言った。

いつでも母は何かを要求してそれが満たされないので困っていて、特に自分で対処出来ない事に対して困っている。そして恐怖してもいる。なんでこんなにも安楽でいられないんだろう。困り、苦痛に歪めた顔をしっぱなしの余生って見ているのも辛い。

相談員さんが合間合間にも、気分転換をしてくれようと声掛けしてくれるがいまいち効きがない。

しばらく渋い顔で何かを考えているようだったがそのうち母がしっかり私の顔を見てきて、別の事を言い出した。
「良いように決めて。わかった?」

これまで会話が成立してこなかったが、何か唐突に言われたこれだけは意味が伝わってきたように感じた。
母はもう自分じゃ決められないし、何もすることは出来ない。自分の思いも伝え方がわからない。すべて任せる、と。
認知症で何もわかりはしない、と決めつけそうになるが、時々わかってることもあるんだろうなあと思う時がある。今回のもそうだ。

「大丈夫。大丈夫だよ。ゆっくり休んで」と言うと、少しマシなような表情になった。
なんだか私は涙が出てきた。

「もう、市役所いかないといけないので。また来るよ」と言って出ていった。

マイナンバーカード住所変更完了

何はともあれ母の拇印は偽りなく貰えたので、市役所に行く。
今回の最大のネックは4桁の暗証番号が合っているか?だ。窓口で問い合わせると案の定、「間違っていた場合お手続きのやり直しになる可能性があります」と言われてドキドキ。
だが、しばし待たされて呼ばれた後、「暗証番号が照会できました」と言われて安堵する。やっぱり、父が喚いた番号ではなかった。
やっと住所変更されたマイナンバーカードを代理で手に入れることができた。

大型家電回収依頼

帰りにヨドバシカメラに寄る。
電話で洗濯機・冷蔵庫の回収を問い合わせてみたが、実店舗からの申込ですと言われてしまったため。
購入はなく、リサイクル回収のみということなので色々費用がかかってくる。とりあえずその場で出張・輸送料として5,400円支払った。
予約した回収当日には、リサイクル料金としてドラム式洗濯機2,484円+171L以上の冷蔵庫4,644円を支払う事になっている。
ごみを処分するにしても大きなお金がバンバンかかってきて怖い…親の実家片付け開始してから、処分費だけでもおそらく15~20万はかかってるように思う。

だいぶ、具体的な事をいくつか進めたので退去らしくなってきた。
まだあと、電気・水道・熱供給(という変わったカテゴリのインフラ契約がある)連絡が残っている。
まあこれは一般的な契約なのだから、変に時間がかかったりはしないだろうけども。
そういえば東京ガスに連絡した時、契約している電気会社を質問された。そういえば今は契約先を選べるんだっけ。東京ガス提携の電気(?)を使用していたら一箇所での連絡で済むらしかったけども普通にTEPCOだったのでそちらはまた別途連絡してくださいと言われた。

普段しないようなこういう機会で昔の仕組みとの違いを知って、時代の流れを感じる。