父の友人に連絡をとる

父の友人に連絡をとった

賃貸住宅の退去届を用意するときに、12年前につくった契約書をあらためたら連帯保証人のところに知らない人の名前があったのが気になっていた。
年賀状整理していもその人は、10年くらい前までは何通か送ってきてくれている人で、きっと特別な人に違いないと思い、電話してみた。

父の関係者なのだから、きっと高齢だろう。もしかしたらもうご存命で無いかもしれない…でも、高齢なら高齢で、住所は変えたとしても固定電話を変えたりしないだろうと期待をこめた。(年賀状は同じ区内だけども違う住所になっているのが2通あった)

日曜の夕方に連絡してみると、高齢男性が出た。御本人だった。
素性を話し、近況を説明する。
この方は、古くからの親友だということだった。
しかし、「あの父」と仲良くできる人である…私にとっては怖い、敬遠したい人物かもしれないのだ。常に注意深く話した。

2年半前に兄が亡くなった時にもお世話になったようだった。
「お兄さんは、とっても可哀想だったんだよ。あなたも可哀想だけど」と言われた。
叔父夫妻といい、昔からうちの状態を知る人はとにかく兄を可哀想がっているのを聞かせてくる。

私は複雑な心境だ。その兄から私はいじめに遭ってきたんだけど、病気だから症状で仕方ないから。可哀想だから受け入れろ、あなたは健常で遠くに逃げ出す力があったんだからせめて状態を知って可哀想がってあげなさい許してあげなさいとでも言われているような気持ちになる。
私は兄のことには極力思念を割きたくない。可哀想な上に早逝したので思いをかけてあげなきゃ!とか思ってあげるような殊勝な人間ではないのだ。

父の親友さんは「こういう話するのはなんだけど」と言いつつ、「十分にあるって言ってたから」と、残っている資産の事を尋ねてきた。やっぱり普通じゃない人なのかな。いくらかなりお世話になった人だからとはいっても、電話で初対面の私にお金のこと訊いてくるのは変ではないか?
父はたとえ無くても「金がある!」と吹聴する厭らしい人間だったからそんな興味をさそったんだろう。

父の特養の場所を話すと、「よしわかった!」と言った。面会にいってくれるらしい。

とりあえず賃貸を退去するのに保証人本人に契約終了報告をすることができ、義務感の終了を感じて私はホッとした。

が…こういう一段落した場合ってなにかお礼とかしたほうが良かったのかな…そういう意味でそれとなくお金の話をされた??
どのくらいの距離感の付き合いなのかわからないし…疎遠になっても連絡は来ないみたいだし???
でも納骨の立会してくれたのか…しかし兄の葬儀だし、私は敬遠して葬儀すら出なかったし、さらに急に出てきた自分がこれまでのお礼などをするのは変じゃない?と思ったりもして、どういう処理してよいのかわからなくなる。

しんどいな。肉親とはいえ他人のよくわからない状態の始末を代行するのは本当にしんどい。作業内容が面倒というより、要らない気を揉むのが嫌。