葬儀後の手続きが大変(銀行相続編1)3/5

実家は賃貸だったし投資は無いし特に資産持ちなわけではない。
あるとすれば、父と母の銀行預金だ。父の口座のあるMZ銀行、両親共に口座がある三菱UFJ銀行がある。
これらを全部相続しないといけない。

PayPay銀行がそうだが一部の銀行が一方的に、登録住所宛に郵便物を送付して来る可能性があり、それで住所に当人が生存していないことが分かってしまって口座を凍結されたり、電話で問い合されたり面倒ごとが発生する可能性をずっと懸念してきていた。

父は2020年2月に亡くなったが、実は銀行に届けを出していないのでキャッシュカードは自由に使えている。理由は3つ。

・死亡を届けた事で口座凍結されるのが困る(母の出費で大きいものが発生する懸念)
・母が認知症なので、これまでの銀行とのやりとりから、相続となると成年後見人を立ててくれ、とまたもや言われると予想。面倒になると思った
・死亡を届けない事に対する罰則はない

三菱UFJ銀行には両親共に口座を持っていて、生活の全て公的な振込全てを頼っていたから当面は触らない方が良かった。
なので、父の入所前からずっと放置状態にあったMZ銀行から相続しようと思った。

しかしこちらはMZ銀行支店が無いような地方都市だ。
相続窓口があるところに直行できないから、まずは電話で問い合わせ。

窓口担当はのらくらと、まるでこちらの要求をすぐには理解したくないフリ、スムーズには相続させたくないみたいだ。
こちらの名前の漢字の確認をする時も、普段使いを滅多にしないような読み方の漢字をわざわざ例に挙げて質問してくる。

フェイク込で例えるならば、
こちらが「名字は馬渡、動物のウマという漢字に、道を渡るのワタルという漢字です」と説明すると、その返しに
「馬という漢字は干支の方の午(ウマ)という漢字ではなくて、競馬の馬という漢字ですよね?」という感じに食い下がって確認してくる。
そんなまどろっこしい例えかたをされたのは初めてで、一般的でなさすぎてビックリする。

旦那に後で話したら、「馬鹿という漢字ありますよね。ウマとシカ。それのウマの字ですよ!と言ってやったら良かったのに」と言われて大笑いした。
これまでの人生で珍名さんに接し、自分も体験して思ったが、珍しい名前ということに対してセンシティブになる人が多いので実は相手の名字の話題に触れる時はおかしな「イジリ」というのはしない方が良いのだ。
してきた人に対して明らかに好印象ではなくなる。

しかし、どうでも良いような雑談に近い会話。
銀行といったら、お互い早く用件を済ませたいものの最たるものではないのか? 時は金なり。
こういうのって何のテクなんだろう。
話を多くして親和性を高めて交渉に持ち込みやすくする心理戦が始まっているのか? ならば失敗だけど。
こちらはスムーズに進まなそうな予感を感じつ会話に加えて、姓名まで小馬鹿にされたように感じてイライラして、早くこんな銀行からお金を全額引き上げて、母が通帳無くした時、親身に付き合ってくれた三菱UFJ銀行に全額預け直したい。

名前の押し問答だけでもうんざり気味のところ、「兄の口座解約で、相続処理はやったことがあり、自分でできますので」と言っても「色々大変な手続きをしなければならなくご負担が発生しますのを当店がお手伝いできるというサービスがございます」とまるで受付ない姿勢。

牛歩戦術のようになっているのは少しでも「相続のお手伝い」という名の業務で手数料が欲しいということなのだろう。
「まずはチラシを送りますのでご一読いただき、ご検討だけでも良いのでお願いします」と言われ、実質の電話相談はそれからという事になり一週間先に引き伸ばされた。

後日1

電話から祝日挟んで3日以内くらいにチラシ一式が届いたが、案の定、公共への届けから他金融も含む一括した相続の案内だった。
銀行へ出向けない、WEBやLINEのみで完結したい人向の遺産整理業務、MZ銀行への基本報酬額44万円という字が踊る…
こういうのじゃ無いんだよなあ。鬱陶しい。

後日2

約束した日、10分ほど遅れた時刻に電話がかかってきた。全てにおいて舐めているんだろうか?
あとあと面倒が発生しそうな相手なので、スマホをスピーカーで会話状態にし、パソコン側で録音状態にしておく。
こういう時に限って、こちらの声に不明のエコーがかかってしまう…相手に伝わってしまっただろうか。
まあ、録音されてる!と警戒して、変な事しなければ良いんだけどね。

さて、今回で終わらせるぞ。
MZ銀「お送りさせていただいたチラシはご一読いただけたでしょうか?」
私「こちらは、銀行の手続以外の事も含まれる、全ての事をお手伝いという内容ですよね」
MZ銀「はい、しかし当銀行だけではなく他行の手続も出来ます」
私「実はもうほぼ終わってしまい、後はMZ銀行さんの相続だけなんですよ」
MZ銀「!そうなんですか。それは失礼しました。前回のご連絡でこちらがしっかりと承る事が出来なかったばっかりに」
私「私もうまくお伝えできてなかったと思いますので」

…これは確かにしかたないところではある。
前回、「要らないです!!!」とズバッと否定切りせずに曖昧にした部分はあった。
このくらい言えば「まあ普通は」要らないと言ってるとわかるよね、と勝手に相手に理解してくれるという期待をしたのだ。
しかしこの人生で得た、不要な恨みは買わないよう気を付けている以上しかたないか。

MZ銀「今回お父様お母様がお亡くなりになられたということで、お母様が当行の口座をお持ちかお調べ致しましょうか?」
私「いいえ、母は口座を持っていませんので大丈夫です」
もう早く開放されたーい!

このまだるっこしいプロレスを経て出た結末は、「では当銀行の郵送でできる手続の書式一式を送らせていただきます」
…なんだ、やっぱりこっちの意図「銀行へ行かずMZ銀行だけ相続完了したい」は伝わってるんね。

「他、郵送手続きに関してご不明点、ご質問はございますか」と言われたのが引っ掛かったが、んなもん書類を見ないと始まらないではないか。
早く会話を終わらせたくてつい「いえ、大丈夫と思います」と言ってしまった。
これで送付書類にまだダラダラ引き伸ばす処理を施されていないことを願うわ。
これで面倒そうな内容だったら、別の支店に直接手続きする事を検討しよう。

今回もやっぱり終われなかった(涙)

冷静になってよく考えたら、あえて手間暇かけさせて面倒にして、「ほら、自分でやると大変でしょう?ですから当行にお任せを!」っていう、整理業務に繋げるテクかな。
高齢で、自分でやったり理解が辛くなってきた人にはそれで良いかもしれないけど。
中年相手にそんなんしたら他行に全部預け替えされるだけなのにね。見誤ったね。

後日3

前回の「後日2」から一週間経過したが、MZ銀行からの「相続申し込み郵送セット」とやらは来ない。
週末をまたいでいるとはいえ。何だかなあ。

後日4

10日くらい経ったろうか。二週間は経っていないが一週間は過ぎたころ。
「相続申し込み郵送セット」が来た。
まだ、遺産相続お手伝い業務チラシが1枚ペラっとだけだけど添付されている。しつこ!
丹念に書式を書いて、同封の簡易書留封筒(費用はMZ銀行持ち)で12月9日に発送した。
一ヶ月くらいかかるみたいだ。
相続資産振込先を別の銀行にした。

後日5

12月21日に、振込があった。翌22日に、振込のお報せと、後日詳細を送る普通郵便があった。

後日6

12月27日に、簡易書留で通帳と利息計算書が送られてきて、相続が全て完了したことを確認できた。
最初の銀行への通知から一ヶ月と5日かかった感じ。
これでMZ銀行に関しては相続が終わった。