母の特養からの連絡(腕の腫れ)

電話が久しぶりに来てドキリとする。
とはいっても、今月頭には施設を訪問しているんだから、連絡がコンスタントに来て当たり前という状況に慣らされつつあるのかもしれないが。

「マッサージの方が気づいたんですが、腕が腫れている様子です。以前お医者さんからは(老衰に伴う病状は)どうにもしようがないということだったので、前にもらった湿布をしてみています。」
という報告。
具合が悪いことが起こると何かにつけ、「医者からはやりようがないと言われているから」を前提につけてくる。
やっぱり、クレームつける利用者家族がいるから念押しなんだろうか。

あと、食が細い、本人には食べたい気持ちはあるのですが口が閉じてしまうようで上手くいきませんという報告も受ける。
最近これは毎回聞くけど食事介助レベルが悪化していってるんだろうな…

「本人が食べようとしている」と聞くと、「ああ、生きたいんだな」と思って、胃ろうは絶対にありえないという考えがぐらついてしまう。
でもすぐに「考える力を失った人だから、本能で動かされているだけで、若くて元気だった頃の本人なら“そんなんしてまで生きたくない”っていうだろうな」と思い直す。
だいたい、もう何を語り合わなくても、親子。
考え方は似るようにも思う。
母だって自分の親に対してこういう直面に遭ったら、そう考えるんじゃないだろうか。

母は自分で自分がどうしたいかの意思を決められなくなるのを予感してか、本入所の頃に振り絞ってこれだけを言った。
「決めて。いいと思うようにして」
主語は言わなかったけど、あれはこういう局面に対しての任命なのではないのか。
まさに「任せる命」だ。

半ば言い聞かせるようにするしかない。
後悔はしないように、とはいうが、何を選択したって結局後悔はあるんだろう。

私の願うことは、苦痛や負担がなく、出来るだけ安らかになってほしいということだ。