母の施設からの“圧”連絡

母が今月、89歳の誕生日を迎えていたので、その日をどういうふうに過ごしたかとか、体調を訊こうと思って先日電話をしてみていた。
その日はケアマネさんがおやすみだったので看護士さんから体調面に関してを聞いただけだったが…

数日経った今日、ケアマネさんが折返しの電話をくれた。
しかし、たったこのあいだ看護士さんから聞いた範囲(拘縮による関節痛が最近またちょっと出てきている、応答が出来るか程度)とはまたちょっと違う、深刻めの話を聞いた。

もっと具体的に状態を聞いたのだが、右の頬と肩関節がくっつきそうな形で拘縮が進んでいるらしい。
それで、医師の診断次第ではマッサージの回数をもう少し増やしてみても良いか?という問をされた。
それと、何をしているわけでもなく、しっかり食べることは食べられているにもかかわらず体重が減ってきているので注意しているということ。

それにしてもなんでこの施設の人はこんなにも、起こってくること起こってくること全ての対応が初体験でわかりません、経験値がないのでわかりませんみたいな調子なんだろう。
「いままでの入所者さんで、こう酷く、拘縮が進んできたりとかされた人いないでしょうか?」と、過去どう対応してきたのか参考にしたくて訊いてみるが、

「拘縮が進んでくる方もいらっしゃいますがまあ、ご自分でTVを見に来られたり何らかの活動はできていたので」と曖昧な返事をされる。
…重度の要介護者がいなかったのか?
それともそこまで重度になる前に天寿を全うされたのか? なんだかよくわからない物言いだ。

さらに、言いにくいような暗い感じで話を振られる。
私はあいかわらず母の施設方面には来られないのか?という質問と…
母をそちら(私の自宅のある県)に迎える事などは考えないのか?という質問。

今の段階になって、まさかのこれには驚いた。

「環境の変化が良くないと思いましたし難しいかと…」と、なんとか答える。

これまでのこの施設とのやりとりから感じられた気質から考えて、『介護状態が大変になってきた入所者さん手がかかって困るなあ家族は遠距離だし何かあっても呼びづらいし引き取ってくれないかなあ』と言われているような印象しか感じられない。

「それはつまり、遠距離だしなかなか緊急時にすぐにも行くことはできないし、退所をしてくださいという事なんでしょうか?」
ズバリ訊いてみる。

「そういうわけではないですが。(家族が近くで)お顔を見られるようにできたほうがいいのかなと思って」と答えが返ってきた。

それもそうだ。拘縮も進み、体重も減ってきて、いよいよ残りの時間が少なくなってきたなと感じ取れたら、なるべく近くにいたいと思う家族が一般的なんだろう。
それで介護側もそう勧めてくれるんだろう。(死に目に会えなかった!と訴えられるの防止の意味もあるだろうが…)

どの程度このケアマネさんに想像力があるかわからないが、こんな要介護度5、プロの手で全介助になった人のお世話は、私がいまから到底できるものではないし、うちがどこにあると思っているんだ?
空路、高速バス乗り継いで数時間…合計すると移動にも半日がかり。
前にも説明したけど覚えてないのか想像できないのか。わかるわけにはいかないのか。

環境が変わるのが高齢者、特に認知症の人の状態が悪くなるのを、誰よりもこの介護業の人たちはわかっているだろうに。

そういうことも考えると、こんな安直に無理難題を提言してくるこの人たちは親切心からというより厄介払いをしたいの?としか思えない。

でも…、
「通院はこの間も整形外科にお連れしたりとかは出来たんですが、入院となるとご家族でないと駄目なので」
まあそれもそうなんだけど…でも緊急搬送されたとして、“最初の最初”はどうなるの? 父の時は否が応でも施設の人が対応して、後で遅れて私が行ったけど…
たとえ同じ地区に住んでいようが、即出向くことが無理な時もあるのでは?

とりあえず、叔父が関東にいるので相談してみるという話をそれとなくした。
けれど叔父も後期高齢者。住所からこの施設の移動時間を見てみたら、駅TO駅だけで片道2時間半強かかる。
いくらもし、今際の際になったとして、お願いするのも難しくはない?

メールをこちらが黙っていても毎月のようにくれるので、一応話をそれとなくしてみようかな…