家族の希望/特養によっての違い

脳神経内科の医師から受けた説明を反芻するうち、家族の希望で親の今後を決めていいというのなら、より良いと思われる対処をもっと具体的に提案していってもいいんじゃないかと思い始めた。

そこで早速母の特養の相談員さんに電話をかける。

私が冒頭のように思った経緯を話して、震えをとめたり体を動かせるようになるより何より、今母が常に苦しんでいるのは死への恐怖が一番大きいのだから、精神面を安定させてもらうお薬を考えたほうがいいのではないかと言った。

相談員さんは、朝一番の母への声掛けの際に何か訴えたそうなのは伝わってくるんですよね、…といいながら、
「まだ施設に落ち着いていないこともあるかもしれないし、食欲が無くなっている事に関しては食事を変えてみた(常食からおかずのみやわらか食)ので様子をみつつ、それでも落ち着かないということであれば、看護師さんの方にはご家族からこういうご要望が出ていますというのを伝えますので今後訪問診療の先生と相談しながらお薬を使うなりしていければと思います。何種類もお薬が出ていますので、兼ね合いということもあるので」と言った。

こちらの意図が伝わり、無難なところに着地したようで良かった。

なんとなく今回から、“なるべく家族に通院介助が少なくて済むよう、施設内の看護師や訪問診療の医師に相談できるように”という意思が会話から伝わってくるようになった。
それに、昨日は通院帰宅後の昼食介助も、私がせずとも介護士さんが「後はやります」という感じで買ってきたおにぎりを受け取ってくれた。
やっぱり、車社会のこの地域で私が駅から片道20分徒歩+通院介助+上手に食べさせられないのに食事介助まで家族がしないといけないの?っていうテンパった思いが伝わってくれたのかしら。
昨日雨に打たれてずぶ濡れになった姿で現れたからかな。

だって特養は施設によっては診察付添も職員さんがしてくれるんでしょうー。
病院付添は家族の不満が一番表面化する点だと思う。
病気の説明は家族が受けるべき、は一見筋が通っているように見えるだけの建前で、実際は職員1名を老人一人に長時間、病院待合なんかに取られたくないもんね。

普段母の容態をよく見てもらっていて知っているのは直接介護してくれる人なわけで、家族にろくすっぽ症状説明が無いのに「体のこの部分がおかしい。病院で診てもらって治してきて!」って丸投げはおかしい話。こわれた時計を時計修理屋に持ち込むのとはわけが違うんだから。

しかし、このあと別の件で、父の特養に車の送迎をしてもらえないか相談した時に、それぞれの特養でできることできないことが違うというのがよくわかる事態に直面する。

母の特養…病院は軽度な症状でも初回は家族付添通院。施設の介護車で送迎だけはしてくれる。生活に係る用事(役所)の送迎も頼めばしてくれるとのこと。

父の特養…重大な症状でない限り通院介助してくれる。施設の介護車で生活に係る用事の送迎はしてくれない。介護タクシーを自費で頼むしかない。

介護タクシー使うと1回で4千円〜7千円くらいかかるんよね…用事に長時間かかって待機してもらうと待機料もかかる。

本当、施設によってできることは色々だ。こういった事って、もっとGoogleレビューが一般認知されたら、施設の違い・不満を書かれてしまうようになるのでは? 施設の不満点っていまいち表面化しないし、知る機会もない。評価サイトなんかの配慮したサクラ記事は当てにならないし、私は今のところ忌憚のない、横暴な削除もされにくいGoogleレビューをかなり注意して見るようになっている。

話がそれた。
父のほうの特養のケアマネさんから電話があり、どうやら転入後の更新された保険証が届いたようなので、月曜に早速役所に連れていくことにした。
それで、施設は役所の用事で車を出してはくれないというのだ。
本人の調子がいい時はご自分でタクシーに乗り込めるんですがー…とケアマネさんはいうが、そんな、日によって変わる事をアテにしてたら予定がままならない。この特養がよく使うという介護タクシー会社を手配してもらい、月曜日指定で役所の用事を済ませることにした。

ufj銀行のワンタイムパスワードカードも届いたし、銀行の住所変更に関しては本人を連れていかずとも可能かな。

本当、体がままならない人を予定をすり合わせてどこかに連れ出し、認知機能も衰えているのに何かさせる(自筆署名など)っていうのは大変な事だ。